2020.02.11
gekichapの『いいね!をもらえる写真には、物語がある』
▪見えるものすべて
――人混み、自分の街、雑踏、服装、流行りの色、表情も。
地元の駅前の大通りを歩いていくと、見えた景色が、瞼を閉じるたびに色と温度を持って頭に残った。
すれ違うものがはっきりと、遠景がぼんやりと見える。まるで自分の目がカメラのレンズになったかのように、一瞬一瞬のうちにかけがえのない価値と美しさを持った一枚を見つける。
見えるものすべてを、どんなふうに切り取ったら私らしいのか、そのモノらしさが表れるのかを考えながら、わたしは雨降る帰路を歩いた。
それだけではない。今日半日の間で知り合った参加者の視点に、興味が湧いた。一緒に撮ったあの人は、この景色に何を想うのだろうか。
自分の世界を知り、他の世界も知ることができる、ハッシュタグ「4コマ写んぽ」に投稿がどんどん集まったらいいと、そんなタイムラインを想像した。
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「いいね!」をもらえる写真には、物語がある
文:佐々木梨緒
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