AETE あの人がいるから旅したくなる。アエテ

早川 遥菜
19年度編集長
早川 遥菜

ハンバーグが大好きと公言していますが、 「母の作る」ハンバーグが大好きなのです。 気持ちに素直な人であり続けるために、 今日も沢山の物語に出会います。

2018.11.07

コーヒーを通して挑戦し続ける。:霞が関

和えて special

■ビル間違い

ビルばっかり。見上げてもてっぺんが見えない。上京してきた私にとっては、これこそ「東京」って感じの、かっこいい景色だ。惚れ惚れするのもほどほどに、このようにどこも似たような建物が並ぶ街は大体もう迷子になることが何となくわかってきたから、油断はできない。

集合場所がこの辺のビルだということで、なんとなくこのビルかなあ、と自分の勘を頼りに入ってみた。自動ドアでさえ驚いてしまうくらいビビっている自分に気づいて、可笑しくなって笑ってしまう。

「ザ・東京」と言わんばかりの長いエスカレーターをきょろきょろしながら上っていくと、下りのエスカレーターに乗って反対側からやってくる男の人たちと目が合った。みんな髪のセットが整った人ばかり。本当に今日の会場はここで合っているのかなあ。

そんな私の不安は見事に的中したようだ。受付に到着したものの、旅するトークらしき表示も人もいなくて、みんなが不思議そうな顔をして私のことを見てくるから、恥ずかしくなって颯爽と折り返した。ビル間違いだ。やってしまった。

なんとかたどり着いた今日の会場のビルはすぐ近くにあったけれど、私的に見分けが全くつかない。全部「高層ビル」なんだもん。難しいなあ、霞が関。

■コミュニティ空間を共有する

授業があったこともあって、少し遅れての参加。既にゲストの人たちはコーヒー豆のカッピングを体験されていた。良い匂いがすると同時に、まるでカフェのような会場の雰囲気に驚いた。なんだかたくさん人がいる…。

そう、今回の旅するトーク会場は、利用者に合わせてオフィス環境を提供してくれるサービス「wework」が7月にオープンした「wework日比谷パークフロント」の一角。だから今日の会場には、ゲスト以外にもwework会員の人が思い思いにオフィスを利用していた。ビールを飲んだり、ふかふかの椅子でデスクワークをしたり。だからこんなにカフェのような雰囲気が漂っていたんだ。

 

そして今回のホストは、加藤加那子さん。加藤さん自身も前回の旅するトークではゲストとして参加し、「自分も、身の回りにいる素敵な人の物語を発信したい」という思いを持ったことが今回の開催につながった。そしてそんな彼女が選んだ人は、加藤さん行きつけのお店、「GLITCH COFFEE&ROASTERS」のバリスタ、小島朋則さんだ。

■加藤さんにとってのコーヒーという飲み物

本職である仕事の合間を縫って様々な活動を行い、常に自分に何ができるか考え続けている、そんなチャレンジ精神旺盛な加藤さんのそばにはいつも「コーヒー」という飲み物の存在があった。

祖父が喫茶店をしていたことから、毎日当たり前のように飲んでいたコーヒー。しかしたくさんのコーヒーを提供するお店が生まれたことで、本当に自分に合ったコーヒーとは何だろう、居心地の良い空間ってどういうところを指すのだろう。そんなことを考えるようになった。

そんなときに出会ったのが、知り合いの家の近くに偶然あったGlitchコーヒー。名前も肩書も知らないけれど、何となく居心地が良くて、つい何でも話してしまう。それは加藤さんが自分の居場所を見つけた瞬間だった。

旅するトークで嬉しそうに語る加藤さんのその姿から、それがどんなに素敵な出会いだったかを感じることができて、私も心がほかほかと温かくなった。

 

■「お客さんとお店の人」の関係を超えて

この2人の関係はお店のお客さんとお店の人。たったそれだけの繋がりなのに、今こうして私たちの前でトークセッションをしているのだから、本当に出会いって不思議で面白い。紹介したい相手が自分とどんな関係にあっても、旅するトークは作ることができるのだ。

加藤さんの話も素敵だったけれど、小島さんの物語もまた面白い。特に私が驚いたのは、「ふんどし」。今のコーヒーバリスタをするきっかけになったともいえる前職の社長さんとの出会いは、「世界旅行withふんどし」真っ最中のことだったらしい。数多くのふんどしをもっているという小島さんだが、「オシャレ」「イケメン」が似合う小島さんからふんどしは連想できない。でもそんな彼の一面も、旅するトークだから知れたこと。

■コーヒー屋さんがはなすということ

「ぼくは普段はコーヒーを淹れているので、人の前でこうやって話すことがないんですよ」

お客さん自身の限られた時間の中でくつろいでもらうためにコーヒーを淹れているため、必要以上にお客さんと話をしないという小島さん。職業柄話をする機会がなくても、実はみんな思いや物語はたくさんもっているのに、それを共有しないのは本当にもったいないこと。だからきっと小島さんの今日のトークも「チャレンジ」の一つなんだよなぁ。

■チャレンジするということ

いつもわたしがひそかに楽しみにしているのは、「井戸端イム」というゲスト同士の交流の時間。毎回違ったテーマに沿ってお話をするのだが、今回のテーマは「いま挑戦していること、これから挑戦しようと思っていること」について。

どんなことに挑戦しようと思っているのか、そのものについては話さずに、どんな思いで挑戦しようと思ったのか、きっかけや取り組みについて話して、この人はどんな挑戦をしようとしているのかをそれぞれ当てっこしていく。

一人ではできなかったり、一度挑戦して失敗した経験があったり。みんなの挑戦への想いは違っていたが、自分のことを話しているときの皆は目がキラキラに輝いていて、すごくかっこいい。

でも、いざ自分の番になると、チャレンジしたいことを話すのは難しいことを感じる。でも言葉になるのがうれしくて。みんなの挑戦が現実になるといいなあ。私も頑張らなくちゃ。そんな思いでいっぱいになった。

■霞が関という街だから

帰りのエスカレーターを待っている間、ふと顔を窓のほうに向けると、そこには東京の高層ビルや車、人が作り出す夜景が広がっていた。自分が軸になって夜景が作り出されているような気がしたのは、霞が関という土地のせいなのだろうか。

私は今、東京の中心に立っている。weworkという、一人一人の挑戦を空間にして協力するサービスと、コーヒーを通して挑戦し続ける小島さん、そして一つのことに固執せず様々なことにチャレンジし続ける加藤さんの、素敵な旅は、東京の夜景よりもずっとずっと輝いていた。

早川遥菜


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