AETE あの人がいるから旅したくなる。アエテ

22年度編集長
中村 斐翠

真っすぐな人のきらきらした目が好きです。 正しいときに、正しい重さの言葉を選べるようになりたい。

2022.04.01

NewMake×SHOKEIーお花を通し、自分のファッションを表現していくー

和えて special

―NewMake に参加するということも、そのコラボレーションのうちの一つなんでしょうか。

確かにそうですね。与件を優先しながらも結果的に自分の感性がにじみ出るような作品ができたとき、いいコラボレーションができたなと感じます。その点で、NewMake では服飾やサステナブルへの意識、再構築といったポイントがもともとの私の関心とマッチしていたこともあり、自然体でのコラボレーションができたと思います。

■NewMake に対する思い
―最後に NewMake についてお伺いします。元々の関心とマッチしていたとのことですが、NewMake を発見したきっかけは何で、どういった経緯で参加していただいたのでしょうか。

J-WAVE のラジオ放送がきっかけで知りました。
もともと洋裁が趣味だったことと、現代美術を専攻していたときの再構築というテーマが重なり、NewMake でできることは私のやりたいことに通ずる、という直感がありました。

―Coleman,DESCENTE,Old England と、これまでに 3 つのブランドコラボに参加していただいています。作品を NewMake する際に大切にされていることを教えてください。

ブランド様に提供していただく素材自体が本当に良いものなので、そこに込められたブランドストーリーをきちんと理解しリスペクトを込めて制作すること、なるべくそのままの形を留め素材やシルエットの良さを生かしつつ新しく作り変えることを意識しています。
例えば、DECSENTE 様の生地は伸縮性やフィット感などが優れているので、それを活かし女性らしいタイトなデザインに作り変えました。Coleman 様のテント廃材では生地が大きく型がたっぷり取れるので、テントそのものの形、元々の縫製を生かしたサーキュラースカートにしています。

―その中で特に思い入れのある作品はありますか?

Coleman 様のテントから作ったドレスです。先ほど述べたことはもちろんですが、もともとのテントというイメージからどれだけかけ離れたものができるかということを楽しみながら作らせてもらいました。
アウトドア用のテントはタフで機能的なイメージがありますが、ドレスに作り替える中でエレガントさと繊細さを表現しようと考えました。生地をたっぷりとってハイウエストにすることで布が落ちるような豊かなラインを作ったり、首周りを大きく開けてエレガントさを誇張してみたり。着ることで華奢に見えるような雰囲気になるようこだわりました。

―実際に Labo という場で NewMake をしてみていかがでしたか?

「コミュニティ」という言葉は都合よく使われることも多いのではないかと思うのですが、ここはコミュニティとしてきちんと機能していると感じます。
実際に私が経験してきた「コミュニティ」と呼ばれる場では、枠組みだけが飾られているようなものも少なくはありませんでした。もちろん、人や資金の兼ね合いで、気持ちはあってもうまく進まない場合もあります。しかし NewMake Labo は、社会活動に組み込まれるべき使命を持っていることに加え、周りを巻き込んでいこうとファシリテートしてくださるディレクターやスタッフの方々がいらっしゃいす。だからこそ、集まる人が自発的になれるように、コミュニティとしての場が活きていると思います。

NewMake Labo の場で普段お話しているときは、おっとりとした柔らかい空気を纏っていらっしゃる SHOKEI さん。その内に秘めた葛藤や熱い想いを伺っていくうち、はっとさせられるような気付きが多々ありました。
様々な経験をされていく中で一貫して「概念」と「表現」というぶれない軸に向き合い続けたからこそ、今生き生きと表現や制作活動を行っていらっしゃるのだと思います。私にとってそれは途方もないほど難しいことで、だからこそそこで逃げない SHOKEI さんの芯の強さに改めて魅了されました。

NewMake:@newmakelabo
SHOKEI:@langmanhuadian

中村斐翠

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