AETE あの人がいるから旅したくなる。アエテ

AETE編集部からのお便りです。また正式なAETEの書き手では無いけれど、1度書いてみてくれた書き手たちの記事も載せています。その場合、各記事の書き手は文末でご確認頂けます。たった1度の物語でも、AETEは大切に綴っていきます。

2021.12.29

【みんなのあのね】夜更かし娯楽論集(前編)

会えて report

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📺「吉田類の酒場放浪記」(2003〜)

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月曜日の21時。晩酌中の父はテレビのリモコンを取り、BSの6チャンネルに合わせる。母の手作りの一品料理を横からつまみ食いしつつ、一緒に番組を観るのが、私の毎週のルーティンだった。

「酒場詩人」を生業とする齢72の吉田類さんは、黒のハンチング帽がトレードマークのお洒落なおじさんだ。様々な町の酒場を飲み歩いては、それぞれの店での出会いをテーマに俳句を詠む。徐々に酔っ払いながら酒場を放浪する類さんや、酒場の個性あふれる雰囲気が好きだ。また、新しい場所を開拓していく純粋な楽しさを体現する類さんの様子に、一種の憧れを抱いていたのかもしれない。思い返すと私は、随分と「オヤジくさい」ルーティンを持つ少女だった。そんな少女も成人し酒を嗜むようになり、また新たな視点から同番組を観るようになった。

初めての場所に足を踏み込むことには、いつだって不安がつきものだ。ふらふらと放浪してやろう、というくらいの気楽さを持ちながら進むのも、悪くはないんじゃないだろうか。

 

▷幼少期の投稿者さんのリアルな食卓風景が浮かんできて、読んでいる側が思わずふふふ、となってしまいました。差し迫るものにびくびくしてばかりの毎日だから、私も類さんの気楽さに触れてみたいなぁと思います。

 

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後編では11月~12月の投稿をご紹介します。お楽しみに!

 

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