2021.03.31
AETEとわたし ’21 (小嶋野乃香)
このテーマでショートエッセイを書くことは、わたしにとっては少し難しいことでした。約二年前にこの場所に来て、本当に様々な経験をさせてもらいながらここまで来ました。
色んな人に出会って、それが自分の中でケミカルを起こして人生を大きく変えたことも。
この場がなければ会えないであろう人にも会えたし、たくさんの魅力的な人たちのことを書くことができました。
わたしが難しいと思う要因は、何かここで一つのピリオドを打つようなことを書かないといけないと思っているからなのでしょうか。この場所に来てから得たことでもう一つ、境界を作らなくてもいいということです。
仕事と生活、朝と夜、始まりと終わり、学びと遊び、これらのどちらかを選ぶのではなく、中間色的な曖昧なものを好きでいてもいいということを知りました。これは自分にとっては大きな発見で、問いに答えがなくてもいいといった気づきと同じくらいだったのです。
自分にとってのAETEは、この「曖昧なもの」の象徴でした。出てくる人一人ひとりが正解のない輝きを持っていて。
そんなAETEはこれからも続いていきます。そして、わたしもAETEからいなくなることはないでしょう。それは気づいたことの通りピリオドを打つのではなく、何らかの存在としてここに居続けたいという思いがあるからです。
そしてこれからのAETEにも、正解か不正解かを問うのではなく色んな答えを輝かせるような、そんなメディアで居てほしいな、と思うばかりです。
それに救われましたし、これからも救われる人が多いと思うのです。
AETEで出会えた読者の人、取材させていただいた人、みなさん、本当にありがとうございました。
みなさんは本当にかけがえがなくて、輝く存在です。
小嶋野乃香