AETEは”まちの魅力やまちを彩るひとの物語”をお届けするメディアです。
そして1つ1つの物語に書き手の想いをのせることも大切にしています。
そこでAETEの書き手のことも知っていただきたいと思いました。
編集部内で行ったインタビュー、AETEのヒト×ヒト。書き手同士の想いのかけ算をぜひお楽しみください。
 ̄
今回私がインタビューしたのは、のんちゃんこと小嶋 野乃香さん。のんちゃんと私は、5か月ぐらい前のはるちゃんの送別会がはじめましてだった。去年の11月の銀座街歩きで伝統と革新、そしてそれを伝えようとする人たちに出会って、「少しだけ距離を縮められた」とのんちゃんが綴っていた銀座の帰り道を、はじめての銀座に戸惑う私と駅まで一緒に歩いてくれたのんちゃんは、おっとりと柔らかい雰囲気で、とても居心地がよかった。
そんなのんちゃんの柔らかさの奥には、たくさんの偶然の出会いから形成されたオンリーワンな魅力がありました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
―お久しぶりです。今日はよろしくお願いします!
よろしくお願いします。
―のんちゃんの地元は?
出身は千葉県ですが、幼稚園の頃には、東村山市に住んでいて、今も東村山市に住んでいます。
―東村山市ってどんなところ?
新宿まで約30分で、ほどよく緑もあって良いまちですよ。高校に行くのは少し大変だったけど、好きです。
―学生時代の部活は?
小学生のころからバスケをやっていました。
―バスケというよりも、吹奏楽部のようなイメージだった。意外!
たしかに、そこまで気が強いというわけではないから、バスケ向きのメンタルではないかもしれません。
―今、大学ではどんな勉強をしているの?
今4年生で、学部は、日本の文化を海外に広めることなどを目的としたところで、私は美術系のゼミに入って、現代美術を勉強しています。
学部自体が、「自分で学びたいことを決めて」というところ。
私は、社会学的なものをやりたかったけれど、それを直に表しているものではなくて、ひとつ作品を媒介して、世の中や心の中を映し出しているアートに惹かれて、勉強を始めました。
―社会学×アートに行き着いたきっかけは?
たまたま出会えたアートの授業が、これまで出会ってこなかったもので、そこで心が動いて、はまっていったという感じです。今所属しているゼミ自体が、アートをテーマにしています。その中で各自が、自分の興味あることをテーマに学んでいて、私は、社会学の中でもフェミニズムなどをテーマにした作品を勉強しています。
―卒論にはもう取り掛かっているの?
卒論というよりも、インタビュー史制作というものをやっていて、自分が興味のあるアーティストの生き方や作品に対する想いをインタビューして、記事にして出版するということをやっています。
―今のんちゃんが好きなことは?
写真を撮るのも好きだし、本を読むのも好きです。
それから、最近、韓国フェミニズムブームが来ていて、韓国の作家さんの本も読むようになりました。
―韓国フェミニズムって?
文藝という雑誌で、昨年の秋に韓国フェミニズム特集が組まれたとき、一気に盛り上がったんです。「82年生まれキムジヨン」という小説が流行っています。
私は、フェミニズムに興味があるというよりかは、自分が今後生きていく、働く中でどういう壁にぶつかって、どういう想いをするのかに興味があって、ここにたどり着いたという感じです。
―苦手なことは?
細かい作業。あとは、人に気を遣うことです。心の底にジャイアンが住んでいて、たまにそのジャイアンが暴れるから、人との共生が難しいのかなと思うこともあるんです。笑
―のんちゃんは穏やかなイメージだったから意外!笑
曖昧なことをはっきりとさせたいタイプで、そこが日本人的じゃないって言われることもあります。それっぽいじゃなくて、それだって答えが欲しくて、熱気が沸いているみたいな感じです。
―影響を与えているのは、海外留学とかなのかな?
留学は、高校の時に1か月弱ホームステイをしていて、性格への影響はわからないけど、それがきっかけでこの学部に入ろうと思いました。
―どこに留学していたの?
アメリカに姉妹都市交流の派遣団として行きました。
―そこで、現代アートに出会ったの?
いいえ。もともと、英語に興味があったんですが、自分と境遇が違う人と英語という一つの言語を使って話せること、違う価値観を知れることがすごく面白くて、大学では英語を使って何か勉強できるようになりたいと思いました。今の大学は英語に力を入れていて、ゼミも公用語は英語でやっています。
―海外で働きたいなと思っているの?
もともと、海外で働いてみたいというのはあったけど、海外の留学生と交流するほど、どちらかというと日本の良さに気付けました。そこからは、海外に出たいとは思いませんが、海外の大学院に行くのが夢です。
―今学んでいる分野はどこの国が強いのかな?
現代美術は、ヨーロッパはもちろんですが、最近はアジアが強いです。ただ、社会学を学ぶには、社会制度が整っているスウェーデンもいいなと思っています。夢ですね。
ー夢が広がるね。AETEに入ったきっかけは?
1つは、ものを書くのが好きだったからです。はじめは、友人だけに旅行記を見せていたのですが、友達に「どこかに出したらいいじゃん。」と言われて、その時にはじめて自分の書いた文章を誰かに読んで欲しいなと思いました。2つ目は、色んな人の背景や価値観を知るのが好きだったからです。大学1年生の時、途中下車の旅が好きだったんです。
―ぶらり途中下車の旅?
自分でやっていたんです。笑
通学定期券内で途中下車をするというのを一人でやっていました。地図を使わずに、いいなと思ったお店に入ってみたり。何も調べずにであった店で、いろんなお店や人、価値観など新しい発見をするというのがすごく楽しくて。
AETEの面接で「途中下車の旅がすごい好きで、自分でやってて…」って言ったら、編集部のメンバーがめちゃめちゃ笑ってくれて、ちょっとそこでまだ見ぬ魅力にスポットライトを当てるようなAETEっぽさを感じ取ってもらえたんじゃないかなと思いました。
1 2