2021.09.23
―もう、それしかないですよね。大袈裟なことばかりではなくて普段の小さなことでも、人がいないことには何も成立しないから。人の繋がりが1番です。
その縁や繋がりを引き寄せるのは、やはりバンディさんのお人柄なんだと思います。
バンディさんの工房のそばには、革卸専門の浪速産業株式会社さんがある。日本のレザー業界の縁の下の力持ち的存在だそう。バンディさんと革トークを交わす。
■革を通したコミュニティづくり
工房だけでなく、4年前にはレザークラフト教室も始められていますね。
―ここは、お店だけど、私の遊び場なんです。レザークラフトを作るのはもちろん、さらに革を通じて人とのコミュニティを作りたい、という思いがあります。
普段は絶対に交わらない世界を生きている人たちが、レザーという共通項だけを持って集まる。知らない話を聞けたり、レザー以外のことで論議になったり。一昨年には教室の生徒さんを集めて忘年会もしました。めちゃくちゃ楽しかったな。
写真を拝見させていただいた。そこにあったのは、ただの教室という場所を超えたひとつのコミュニティ。
教室をやってよかったな、という気持ちはありますか?
―めちゃくちゃあります。私が誰よりも1番楽しんでいると思います。役に立てている実感も大きいです。
お話を伺うなかで、自然とバンディさんの魅力に吸い込まれていくような感覚になっていた。人や縁を呼び寄せ、魅了し、離さない。そんな人柄がにじみ出ているのだ。
教室や生徒さんについて、他にもたくさんのお話を伺った。バンディさんと、革。2つの共通項だけで、まるで違う世界線の人々が交わる。コミュニティの本質を見た気がした。
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