AETE あの人がいるから旅したくなる。アエテ

2021.11.04

アエテ interview

私は、飲食店は人との繋がりを作るためのコミュニティであり、あたたかさを味わいに行くための場だと思うんです。だから、おいしさ、利便性、値段以外のものも大事になってくるのではないかなと。Mrs.Dangerさんが地元で愛される店になったのは、中村さんの想いがきちんと届いている証拠じゃないかなと思います。
最後に、読者層である20歳前後の大学生に、人生の先輩としてアドバイスをいただけますか?

―同じことは最低3年やって欲しい、ということです。
DJを辞め社会人として働いて、自分の店を持つようになった今だからこそ、続けることって本当に大事だと思うようになりました。
階段を3段上ってまた降りて、を繰り返しているだけではいつまでたっても高みにいけません。かといって5段6段と飛ばして登ることもできない。一攫千金なんてないんです。結局、同じ階段を1段ずつ上り続ける努力というのは必要だと思います。

地道な努力が大事、ということですか。

―そうです。地道な努力の先に、自信が生まれるんだと思います。
それに、地道な努力なしに人の信頼は得られません。特に客商売って人の信頼がないと何もできないんです。
努力の末に生まれる人からの信頼と、自分への自信。この二つは、特に自分のお店を経営するうえでは絶対に必要だと思います。

 

「努力が大事」というのは何度も何度も聞く話。
だけど中村さんのお話からは、修行時代のきつい経験、逃げ出したくなる経験から目を背けず、きちんと向き合ったからこその力強さを感じた。
いつか、とある居酒屋で「やりたい人1000人。やる人100人。続ける人1人。」というポスターを目にしたことがある。なかなか核心を突いているな、と印象に残っていたのだが、中村さんもきっとその「続けた1人」で、だからこそ見えてくる景色、語れる熱量があるのだろう。

それにしても、台東区は本当に人間味があり、温かな人が多い。まだまだ台東区沼から抜け出せなさそうだなと思いながら、浅草の地を後にした。

中村斐翠

前の記事前の記事 BACK TO 敢えて

アスエ event